呼吸は命を保つために不可欠の要素です。呼吸はヨガの魂でもあります。古代インドで呼吸は「プラナ」と呼ばれました。プラナは個人個人の呼吸を指すと同時に、森羅万象に行き渡っている普遍的な生命力も意味します。
呼吸に意識を集中することによって、他者とつながり、高揚感を味わうことができます。ヨガ行者はプラナヤマ(呼吸コントロール)を何千年にもわたり研究しています。でも、この研究は呼吸法をマスターすることが目的ではありません。むしろ呼吸によって私たちの奥深くに潜む内的な本質を学ぶことが目的なのです。私たちが呼吸しているというよりは、私たちが呼吸によって生かされているというほうが正しいでしょう。
息をすることができる限り、ヨガをおこなうことができます。古代のヨガの書物には次のような寓話が記されています。ある日のこと、視覚や聴覚など体の機能たちが集いました。彼らは「我こそは生命活動のためになくてはならない存在である」と主張して、順位を競うことになりました。そこで彼らは自分の必要性を証明するために、一人ずつ体から出て行くことにしました。まず視力が体を離れ、戻ってきました。次に聴覚が同じことをしました。そして最後に呼吸の番になりました。そうしたら他の感覚たちはパニックにおちいり、出て行かないよう呼吸に嘆願したのでした。
この話の教訓は明らかですね。これからは呼吸を当たり前のことと考えないでください。
●呼吸のヨガ 入門編
床の上に仰向けに横たわってください。膝を曲げ、足の裏を床につけてください。鼻腔を通して自然に呼吸してください。息が出たり入ったりする様を意識してください。息をはき終わったとき何が起こるでしょう。息を吸い終わったとき何が起こりますか?それらのことに注意を払ってください。